【待機児童問題】認可保育所の入園予約制導入のコレジャナイ感がすごい
ツイッターでびっくり。こんな制度を知りました。
予約取れなかった、日本死ねというツイートが見えます。いやー、これ燃えそう→認可保育所、入園予約制導入へ 1歳まで育休取りやすく(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース https://t.co/sPeB2tBNXC #Yahooニュース
— たーふじ@とかいな (@tokaina_fujita) 2016年8月24日
保育園の予約制度とな?
これ、今ある枠に【予約枠】を作るんじゃなくて、今ある枠の中に、【予約枠】ができるって話ですかね。
正直なところ、1歳まで育児休暇をとりたかった私は、一瞬「お、いい制度」と思いました。
しかし記事をよんでみる、「待機児童問題」は何も解決していないような…いやしてないよね。
確かに、子どもを預けて働かなければいけないお母さんの気持ちに寄り添うのは大事だと思います。
でもそれ、今やることか?というのが素直な感想です。
と、いうわけで保育園の仕組みを見直しながらこの制度を考えてみたいと思います。保活している人には、何をいまさら内容も含まれますが、読み流してやってください。
保育園のクラスはどうやって決まるのか?
4月1日の時点で何歳か?で判断されます。0歳児は月齢で大きな差が出るので違和感を感じますが、小学校への進学にあわせるために、このように決まっています。認可外ではこの限りではないようです。
4月に0歳が入園しやすい理由
当然ですが、下から繰り上がるクラスがないので4月には空きができますよね。1歳クラスだと0歳からの繰り上がりになるので、誰かが抜けない限り入るのは難しくなります。
それでも4月は親の転勤などで、他の月よりも空きが出やすいようです。
早生まれは不利の理由
よく耳にする、【早生まれは保活が不利】の理由ですが…
保育園の申し込みは、生まれてすぐにできるわけではありません。地域や保育園にもよりますが、概ね生後2ヶ月以降に受付となります。
さらに4月入園は希望者が多く選考に時間がかかるため、12~1月で受付を締め切る自治体が多いです。
つまり、1月~3月生まれの場合は、最も入りやすいとされる0歳4月の入園に、申し込みをすることすらできないのです。これが不利といわれる理由ですが、不利というよりものすごく不公平だと思います。
渋谷区の予約制はどうなっているのか
育休明け入園予約制度として、記事にあった渋谷区の例を見てみます。
※区のウェブサイトからの引用です。
まずは対象者。復帰月から入園したい人。そりゃみんなしたいよ。
次の1から4のすべてに該当する場合、申込の対象者となります。
- 申込児童が、出生時から継続して品川区民であること。
- 保護者が、申込児童の1歳の誕生日の前日以降まで育児、介護休業法等に基づく育児休業を取得し、復帰月からの入園を希望するもの。(産後休暇から継続して育児休業を取得する場合が対象となります。)
- 保護者が、育児休業前と同様の勤務に復職するため、保育を必要とする児童であること。
- 0歳児から1歳児クラスの入園を希望する児童であること。
申し込み方法は以下の通り。申し込みに期限がありますね。
出生月の翌月末日(最終開庁日)が申込締切日となります。品川区役所第二庁舎7階保育課入園相談係に関係書類をご持参ください。申込書等は、保育課の窓口で配布しています。
※ 里帰り出産をされる場合や、出産後締切日までに来庁することが難しい方のために出生前に仮申込を実施しております。仮申込をされた場合は、出生後本申込(郵送可)が必要となります。(仮申込をしたことで、入園選考上の優先はありません。)また、仮申込には母子手帳と印鑑(シャチハタは使用できません)が必要になります。
選考基準はというと、
申込み人数が受入予定数を超えた場合は、選考となります。選考基準は、通常の認可保育所入所選考基準を準用します。
仮申込みをしても優先はなく、選考基準は通常の入所選考基準となるわけですね。
要は、手続きの締め切りに猶予ができるだけ、ということでしょうか?
予約制は格差が広がるだけじゃないの?
ここまでの情報からみると、 すぐに復帰したい人、経済的に働かなければいけない人の枠を圧迫することなりませんかね?言い方が悪いですけど、幽霊園児を意図的に作っているとしか判断できません。
そして早生まれベビーは相変わらず不利という。
選考基準にはなんら変わらなく、得られるのは予約できた人の【安心感】だけ?他に見当たらないんですが。
なんという格差の広げっぷりでしょうか。そもそも、0歳時はまだ入りやすいというメリットがあるんですから、
先にテコ入れが必要なのは、早生まれや1歳以上じゃないの??
手をつけやすそうなところから攻めてどうするの。
保育園をどうこうする以外に、待機児童を減らす方法はないのか?
私は、保育園を増やすだけでなく、現状の育児休暇制度の見直しのほか、企業に努力してもらうよう、国に努めて欲しいと思っています。
そもそも、なぜ1歳で復帰を希望する人が多いのか?という話ですが、これは、育児休暇は1年という制度が作られているから他なりません。これが育児休暇が2歳までだったら、2歳で復帰する人が増えてまた話が違ってくるはずです。
早く仕事に復帰したい層と、なるべく子どものそばにいてから復帰したい層がはっきりし、それぞれの対策もとりやすくなるのではないかと思います。
そして企業には、託児所を導入してもらう、自宅勤務ができる環境を整えてもらう、子連れ出社を試してみる…など、保育に協力をして欲しいと思います。大企業に向いている方法もあれば、中小企業しかできない方法もあるでしょう。女性を活用したいというなら、取り組むべきです。すみません私情です。
もちろん働く私たちも、企業側に働き方を提案していく必要があると思います。
しかし、いまだに【家事育児】を仕事と認めず、保育園問題は母親の問題と捉えているフシのある社会では難しいのが現実ですから、ぜひ国からのトップダウンで何とかして欲しい…!と強く願う次第です。
終わりに
というわけで、個人的な都合盛りだくさんの視点で記事を書いてしまいましたが、私なりに思ったことをまとめてみました。人によって事情が違う以上、それぞれが納得する制度が完成し、成熟していくのには時間がかかると思います。恐らく、私が必要な時期に完成することはないと思います。
私は運よく第一子を預けることができましたが、もし2人目ができたら…と思うと人事ではありません。
いまさらですが、国の斜め上の対策をみて、国の制度に頼りきらず、働く術を探す必要を感じました。
以上、来週から復帰のかーちゃんの散文でした。